雷が運営するサイト・蒼雲草のブログページ。日々のことを書き綴る予定。あくまで予定。
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BSIという支部企画に投入したシーアというキャラは、警察組織に協力する代わりに、監視付きで刑務所から釈放され、一定の自由を得た「受刑者」だ。
このシーアに、元囚人の再犯率の高さと更生の難しさを語らせようと思い、裏付けとなる数字を探し回っていた。
「現代の米国に似た架空の国」が舞台であることを踏まえて、米国の囚人の再犯率を引っぱってくることにしたのだけど、「再犯防止対策等に関する研究」の「米国における累積再逮捕率の状況(3-2-2図)」がうってつけだった。
同図によれば、米国の州立刑務所の出所者は、出所してから1年以内に4割前後が、3年以内に半数以上が、そして9年以内に8割以上が再逮捕されていると分かる。(横地他 , 2019 , pp.39-40)
一方で、日本における出所受刑者がふたたび刑務所に入る割合については、2年以内の再入率が14.1%、5年以内の再入率が34.8%である。(犯罪白書 , 2023 , p.264)
「再逮捕率」と「再入率」では単純比較できないけれど、米国に比べて、日本の元受刑者の再犯率はかなり低いといえそう。
横地環, 池田怜司, 小林美智子, 竹下賀子, 佐藤正喜, 林光一, 河原田徹, 髙橋哲「再犯防止対策等に関する研究」(法務総合研究所研究部報告59 , 2019.3)
(第3章第2節2 , https://www.moj.go.jp/content/001288524.pdf)
法務省法務総合研究所 編『令和5年版 犯罪白書』(2023.12)
(第5編第3章3 , https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/70/nfm/n70_2_5_3_0_3.html)